DVDビデオの構造
DVDビデオには独自の構造があります。そのつくりや名称を覚えていれば、DVDコピーをする前に正常にマスターディスクができているかの判断もできますので便利です。
メニューとチャプター
DVDをデッキに挿入すると、いきなり動画再生されるものと、最初に再生したい動画を選ぶ画面が登場するものとがあります。
後者の、再生する動画を選ぶ画面のことを「メニュー画面」といいます。
また、スキップボタンでスキップするひとつひとつの動画の区切りを「チャプター」といいます。
長編映画のDVDは非常に多くのチャプターに区切ってあるので、一つのメニュー画面に収まりきれないこともあります。
その場合は、複数のメニュー画面が用意され、「次へ」のボタンをリモコンで選ぶことで移動できるようになっています。
VIDEO_TSというフォルダとその中身
次に、ファイルの構造です。
DVDビデオをパソコンに挿入すると、ひとつの記録媒体として認識され、Windowsパソコンでは「コンピュータ」から内容を確認することができます。
DVDをダブルクリックすると、中に「VIDEO_TS」「AUDIO_TS」という二つのフォルダが入っています。
このうち、「AUDIO_TS」にはデータが入っていません。これはCDと同じように音楽を楽しむための「DVDオーディオ」という規格が使用するものですが、残念ながらあまり利用されるに至りませんでした。
一方の「VIDEO_TS」には「VTS_01_1.VOB」「VTS_01_2.VOB」という連番のファイルが入っています。1024MB(1GB)ずつ分かれているこのファイルがDVDの動画の本体です。
その他のフォルダやファイル
DVDビデオは「VIDEO_TS」内のファイルだけを参照しますので、そのほかにどんなファイルが入っていようと感知しません。
そこでパソコン上で機能するソフトウエアやファイルをDVD上に記録していれば、デッキとパソコンとで異なった振る舞いをさせることができます。